5G×eスポーツ実証実験

令和3年2月中旬、5Gを使ったeスポーツの実証実験が佐賀市内で行われた。佐賀県eスポーツ協会、ドコモCS九州佐賀支店、サガテレビの3者で行った企画は、「5G無線は混雑時の時間帯に、有線の品質にどれだけ近づけるか」というもの。オンラインでのプレイが全盛のいま、新技術を使って仮想ゲームセンターが作り出せたかどうか、県内で活動を続ける「佐賀鉄拳部」のプレイヤーに感想を聞いた。

実験概要

実験概要は以下の設定で行った。
①夕方から夜にかけて、回線が込み合う時間を想定
②ドコモ佐賀南店と三日月店間で無線を通じてコミュニケーションを取り、互いにランクマッチ、数値を計測、プレイ感をレポート
③4G、5Gそれぞれでテザリングを行って結果を測る
①の回線混雑はビデオ会議システムを同時に通信し続けることにより、仮想的に環境を作りだす、というもの
プレイは佐賀鉄拳部からそれぞれ「ゴキ」「ワッシー」が各店舗に配置され、互いの顔をビデオ会議システムで映し、連絡を取り合いながらプレイを行った

5Gの仕組み

ここで5Gの仕組みについて少し説明してみよう。無線技術はよく道路の車線に例えられる。単位時間あたりの通信量は、交通量とみなすとわかりやすい。表現技術が向上し、また誰もがスマートフォンを持ち通信を行う現代社会は、例えるなら以前は3車線で済んでいた道が渋滞を起こすようになり、バイクや軽だった車幅が大型トラックのような規模の通信量が多くみられるようにもなった、と考えられる。

通信技術の向上はこうした事情に合わせるため、どいうやって車線数や車幅を増やすかという課題に応えるため、研究され続けていると言ってよい。詳しい説明は割愛するが、3Gから4Gでは車線幅が2車線から5車線に増えたと考えると、5Gでは100車線にまで増えたと例えられるほど、技術が向上している。この新しい技術の活用について、いま各IT企業やメーカー、国が新たな価値やものづくりの創造を行っている。

結果

当日はビデオ会議システム数台を同時接続し、4Gと5G無線下での通話と対戦を行った。回線に恵まれていない土地で、しかも混雑している時間を想定した環境だ。4Gではさすがに、アップロード、ダウンロードともに1メガ/秒を下回る結果に。これでは対戦はできない。今度は5Gで同様の結果を試した。同じ環境でも今度はアップロードで200メガ/秒に迫る数値を叩き出した。もちろん、通信会話も行いながら対戦もサクサク。佐賀鉄拳部のワッシーさんは「無線とは思えないほど、すこぶる快適です」と話し、連続技をバシバシ決めていた。

5Gの技術は、今後表現技術の開発や、これを前提にした社会構造の変革なども見込め、私たちの生活に有形無形のクリエーションをもたらすはずだ。eスポーツの環境の変化はその最先端を走る。そんな期待をdocomoの松山氏、サガテレビの波佐間アナウンサー、佐賀鉄拳部の二人と、私、協会事務局長の中島で展望を話して実験は終了した。来る国民スポーツ大会でもeスポーツと5Gの組み合わせによる新時代の形が現れることを期したい。

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